風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『ある男』

里枝は亡くなった夫が別人であることが分かる。
弁護士の城戸に調査を依頼し
その男とは・・誰なのか!?
第46回 日本アカデミー賞(2023年)    
最優秀作品賞     
最優秀監督賞    石川慶
最優秀脚本賞    向井康介
最優秀主演男優賞    妻夫木聡
最優秀助演男優賞    窪田正孝
最優秀助演女優賞    安藤サクラ
最優秀録音賞    小川武
最優秀編集賞    石川慶
 
4年前に原作を先に読んだんですが
”『ある男』 平野啓一郎
https://gotoblueseabicycle.hatenablog.com/entry/64663701
 
受賞歴に納得でこの難しいある男と別の男も演じる窪田正孝さんも卓越してて
他の何か心に抱えてる闇を感じる妻夫木聡さん、    安藤サクラさんも微妙な感情を
僅かな仕草や表情、目の動きで表現する姿は見事でした。
 
さて、お話は・・
原作の時も書いたけど
自分とは何かってことを認識するのは連続記憶であるし
他者を認識するのはある部分はその人の背景が大きい
 
中身ではなくワインのラベルのように
偏見によって人は歪んで解釈されるもの
 
そこに負い目に思う自身があるならば
リセットしたい、どこかでやり直したいって気持も分かりますし
それを失うことは自分の生きて来た拠り所も失うってことでもありますよね。
 
自分の心の思うままに生きれるような世であるといいのでしょうが
逆に人が思うままに生きれるような環境を作ってるのか?
人に求めるものを自分が提供出来てるのか問われる。
 
自分が自分らしく生きれるって
阻害されて初めてその時分かるものなのだ。
グッと心に来ます。