風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『号泣する準備はできていた』 江國香織

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12編を収めた短編集であるけど
あとがきに書いてあったように
「様々なお菓子の詰め合わせではなく・・一袋のドロップ・・」とあったけど
なるほどねぇ・・
繰り返される日々、生きてて立ち止まるってフト振り返る日常に感じる
空虚さを埋める為に人は非日常に身を置くのだろうか?
ここに出てくる女性達の些細な隙間と
そこに潜む闇が垣間見れて
人っていろんなものを背負ってるものですよね。
印象的な一文ですが
『手』
「去年、母が死んだ。・・・・墓地に母を納めると、私はこれで自由になった、と感じた。自由とは、それ以上失うもののない孤独な状態のことだ。」
失うもののない孤独
心の隙間に見える闇に何か得体の知れない孤独な瞬間
見ないようにしてるけど偶に見えるんですよね。
嘘で誤魔化しても明日が来てもそこには存在するんだよなぁ・・。
短編なんだけど読み終わっても
何だか世界が広がって続いてる。