風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『蜩ノ記』 葉室麟

イメージ 1

向山村に幽閉中の戸田秋谷
秋谷は七年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で
家譜編纂と十年後の切腹を命じられていたが・・。
命を区切られた男の気高く潔い生き様。

自己の利益を最大としようとするエゴが性ならば
対極にある大切なものの幸せをの為に生きる生き方は
周りの人間にも崇高な光を当てる
民の命と幸せを救い
監視役の庄三郎にも
「人は心の目指すところに向かって生きてるのだ、と思うようになった。
心の向かうところが志であり、それが果たされるのであれば
命を絶たれることも恐ろしくない」
と心を動かす。

決して命を粗末にしてるわけではない
命を大事にしてるからこそ
多くの人の命を慈しみ心を支え本当の意味で生きているんだろう。

現代ならば偽善だとか話は一蹴されるだろうけど
大切な誰かの笑顔を守りたいって気持ちは皆、きっとある。
そんな気持ちと向き合うこと
そんな気持ちを垣間見ることは
ある説得力が生まれるんですよね。
背筋が伸びるような
凛とした生き方してますか?
そんなことを問われてる気がします^^;