風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『劔岳 点の記』

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明治39年参謀本部陸地測量部の測量官・柴崎芳太郎に
剱岳への登頂と測量の命令ー。
日本地図最後の空白地帯を埋めるという困難を極める任務は
切り立った尾根と悪天候・雪崩などの厳しい自然環境
日本山岳会との登頂争い、そこにあるものとは・・。

現代の日本でも遭難の相次ぐ劔岳
今年も正月から遭難されてる方が報道されてました。
安否が気になります

義母が何でこの寒い時に危険な山に登るのか?と
ニュースを見て溢してましたけど
多くの人が思う自然な感想なんだろうな・・。

作品中の中でも柴崎は何の為に地図が必要なのか?
誰も足を踏み入れない場所の地図を作ることへの疑問を抱えてましたが

自然の猛威の中で命懸けで登ることは
自分の居場所を探すこと
自分の心と向き合いながら
それぞれの隊員や案内の地元の方の事情が交錯して
まさに人生そのものなんですよね。

私は自転車で山や遠方へ走ることが好きなんですが
なぜ、私は走るのか?
次元は違えどそこに流れる共通のものを感じる。
「何をなしたか じゃなく何を想って登ったか」
そこにはそれぞれの人生があるんだよなぁ~

そしてそこには上も下もない
エンドロールに流れる
「仲間たち」と記されてスタッフも出演者も肩書きはなく
名前のみがながれるラストクレジット。
雄大な自然の前では何もかも平等なんだよね。

重厚さと美しさは
今年最初の映画に相応しい
引き締まった気分になるのは流石。

ちなみに数々の賞に輝いてるんですね。
第33回日本アカデミー賞
最優秀監督賞(木村大作
最優秀助演男優賞香川照之
最優秀音楽賞(池辺晋一郎
最優秀撮影賞(木村大作
最優秀照明賞(川辺隆之)
最優秀録音賞(石寺健一)
優秀作品賞
優秀脚本賞木村大作、菊池淳夫、宮村敏正
優秀主演男優賞(浅野忠信
優秀美術賞(福澤勝広、若松孝市)
優秀編集賞(板垣恵一)