風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『朽ちないサクラ』  柚月 裕子

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米崎県警平井中央署生活安全課が被害届の受理を引き延ばし
ストーカー殺人を未然に防げなかった失態の裏には何があるのか?
親友の信じてと言葉を残し千佳は殺される・・。
真実とは何なのか?

警察組織、情報漏洩やカルト教団、ストーカー、公安警察と・・
組織の壁や社会的事情を巧みに構成し作品とするとはさすが柚月裕子さん

読みながら現実の事件を思い浮かべたり
結末も単純な正義と悪って図式ではないのがリアル

組織や社会で生きるってことは
何がしらの柵はあるものですよね。

その中で、どの立場で何を語るのか?
そこに現実的な重みがあると
心に刺さるんじゃないでしょうか?

報道されるニュースの言葉の数十倍も何かが隠され
きっと大きなドラマがあるのだろう

朽ちないサクラであって欲しい。