伊坂幸太郎さんのデビュー十五年目のとなる七つの短編。
「浜田青年ホントスカ」は蝦蟇倉市のスーパー駐車場にある相談屋の話。
「ギア」は走るワゴンの車内。セミンゴの話。
「二月下旬から三月上旬」は高齢者を騙す友人・坂本ジョンと申年の話。
「if」は後悔と二度のバスジャックの話。
「一人では無理がある」ストーカーとサンタ会社と時々ミスを起こす松田の話。
「彗星さんたち」新幹線の清掃員たち。その鶴田さんの人生(想像)と乗客の話。
「後ろの声がうるさい」新幹線の車内。後ろに座った中年男と自称記者との会話
なるほどなぁ~
多彩な短編は今までの作品のエッセンスが散りばめられた作品群でした。
いつものように伏線を意識しつつ
些細な出来事や名称を心に留めて確り楽しみ
不思議なファンタジーにほろりとし
複雑な仕掛けが解けるカタルシスを堪能
短いセンテンスに込められた心を打つ言葉の数々
まだまだ読みたいって思わせる世界観は
魅力ある十五年目となる集大成の作品が
短編ってのが伊坂幸太郎さんらしい
20周年に向けてスタートだ!