風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『トップアスリート』 小松成美

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アスリートを取材したノンフィクション作家が
第一線で活躍する人物のルポルタージュを纏めた本。
熱心には何かを追っかけて見た事なかったけど
その裏に潜むアスリート達の熱き思い
その一戦、一瞬に掛けたアスリート達
4年を一区切りに考えて人生を刻む清水宏保
一瞬に生きるレーサーは何を思い日々生きてるのか?
努力を続けられる事こそ才能だと思うぐらい
彼らは練習やコンディションの維持にすべてを掛け費やし生きる
それが報われるか否かは微々たる一瞬の差である事が多い
まるで修行僧のようだが
最高の舞台で最高のパフォーマンスで一人しか居ない勝者になる事は
人生を掛けてもいい全てが存在しうるものなんだって思うんですよね。
彼らに思いを託して熱く夢を見る
そんな関わり方もあるんだよなぁ。
人の心に深く刻まれ感動が胸を過る
時には涙を流す程の強い思いが存在する
それがスポーツなんだよなぁって読みながら思いが過りました
印象的な言葉で・・
中田英がセリエで試合に出れない柳沢に言う言葉
「やるしかない」諦めを否定して現実を受け止めろってこと
その言葉だけで彼には十分な言葉だった。
現実を受け入れその壁を超えるしかない。
奮い立つアスリートに隠された言葉。
淡々と書かれたインタビューなのに熱い心意気が伝わりました。
野口みずきの金メダルとその後のマラソンへの愛情とか
アスリートそれぞれ競技を愛して打ち込む姿に感動し
人の可能性について考えずには居れない
神は努力しそれを必ず超える力を齎した事を感謝と感動を齎す
「俺もやるしかない」そんな気持ちにされる熱い本だった。
例え金メダルを獲得しても
現状よりまた違うものを目指し直向に努力する姿
ハンマー投げの室伏はこう答えてます。
「・・人間の肉体とそこに宿る精神に興味があるから・・
 記録が出なくても・・新たなテーマが生まれる
 ・・こうした競技に出会えた自分は幸せだと思ってます」
宮本慎也はこうも言う。
「野球と言う球技に打ち込む姿は、人生に向き合う姿に等しい
 生きる事に懸命でない人間は野球でも良いプレーはできるはずない・・」
競技は何であれぞれに打ち込む心意気は神々しい程にアートで熱い。