『騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編』 村上春樹
https://blogs.yahoo.co.jp/gogo_yellow_bicycle/64410666.html
第二部となる作品
『騎士団長殺し』というタイトルの日本画から小さな祠、穴、フォレスターの男
イデアが顕れ、不思議な出来事へと巻き込まれてゆく。
春樹さんのモチーフである深い穴など過去の作品にも登場したものとの違いを
考えつつ読むとまた違った解釈が広がるもので
勘の鋭いまりえの行動と心を癒された衣服の象徴となる母性や父性。
面色の存在と影ながらも守りたい存在のある生活。
虚像でありながらも現実となる時間
人は自分で選択したと思ってるものも
実はイデアや他者のメタファーによって選ばされるものなのか?
イデアの存在と人を動かし進む暗く狭い道。
万物の関連と成り立ちって
輪廻じゃないですが深く関係し合い興味深く面白い
カタチはないが存在し影響を及ぼすものが
垣根を超えた世界では
イデアが時間を支配し
メタファーによって行動の影響を及ぼす。
人生は梯子の無い暗い闇の奥にありながらも
いつしか光射し戻る世界を必要とし
また新たな物語を紡ぐ
物語はまた他者を揺り動かし、トリガーとなる。
事実であるのか?虚像なのか?
人は実は観念によってのみ存在するのだろうかー
儚くも確かに存在するものであるのだろう。
想像の世界への旅と冒険を堪能する世界に浸るのは心地よしー。
素敵な心の旅でした。