風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『琥珀の夏』 辻村深月

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弁護士の法子は嘗てミライの学校の夏合宿に参加した。
そのミライの学校の敷地から発見された白骨死体。
ミライの学校で友達と言ってくれる少女と夏合宿の思い出が蘇る。
真相とは・・。

無数の出会いの中で何かを選択し
その積み重ねで創られる人生と言うもの

夏合宿の出会いは深く刻まれ
思い出は心に刻まれ共に生きて行く

多くの登場人物がそれぞれ多角的で立体的に描かれており
人間関係が丁寧で繊細なやりとりには

自分がまるでこの世界に居たのではないかって錯覚するぐらい
リアルに思い出の世界に誘われる。

分かってはいるものの
偏見と見えない社会カーストの中で
自分の居場所を無理やりに置き
日々を生きてる自分の違和感に愕然とする。

そんな現状ですがラストシーンに救われる思いがした。

失いたくない大切なことが守られることに安堵。