風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『 コンビニ人間 』  村田 沙耶香

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大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトを18年。
彼氏もなく家族からも心配の目で見られ、「普通」とは何か?
第155回芥川賞受賞作品

世間では分布の多い偏差から外れると
奇異の目で見られ
目に見えないカースト制度に縛られ
派閥やグループ、ホームとアウェーと表現される区分が出来てしまう社会に暮らす。

日本の社会の仕組みが
同じ組織の中でも上から下まで
子供から大人までが心を支配されて生きてることに気付く。

読みながら”ハッ”とするような気分。


守るべき大きな大志もないくせに
ケチなプライドだけが肥大した登場人物の
店員や店長、友人の言葉が鋭利な刃物のように
私の心に突き刺ささりました。

そんなパーティから抜け出ることの困難さを身を持って感じる日々ですが
主人公、古倉恵子さんのように真っ直ぐに生きること稀さ
本人はそう思ってない純粋さがとある部分は憧れるな。

自分の居場所に気付き、生きれる主人公は幸せですよね。


世の中、迷い誰の価値観で何の為に生きてるのか?
分からない人って多いんじゃないだろうか?


それを見つける旅が人生とするならば


主人公は旅の目的地を見つけた分けで
素敵な生き方ですよね。

作品の中に流れる妙な勇気と落ち着きが湧く
今の時代を描く秀作。