佐和子の父は勤めを辞め、母は別居し兄は自然農業を生業としている。
そんな中、それぞれを気遣う家族
衝撃的なことが佐和子に起こり・・。
第26回(2005年) 吉川英治文学新人賞受賞
個性的な家族の中での暮らし
それぞれ自由でありながら
いざと言う時は助け合う絶妙な絆
絆は繊細でありながらも強く
そういうものが家族にあれば
人は人の道を踏み外すことがないのだろうと確信することになったり
そして食のシーンがよく出て来るのですが
食も人が生きる為に欠かすことの出来ないもの
まるで食が絆の存在と同意であることに気付く。
心の再生に不可欠な心の食である深い絆。
喪失を補う幸福な食卓には必要な全てが存在する。
絆と食の尊さに気付く作品。