小春日和のやわらかな光に包まれた朝
満開の梅の花が静かに季節の移ろいを告げていました。
白と紅が重なり合い、まだ冷たい空気の中に、確かな春の気配が漂っています。

しばし走り
山頂付近に到着すると、現れたのは重厚な石造りの構造物。
ここは明治36年(1903年)に竣工した「大空山砲台跡」
かつては呉の街を守るための要塞として
そして第二次世界大戦時には高射砲陣地として使われていた場所。

見晴らし台から広がる街並み。
山に抱かれた街と、その向こうに続く海。遠くへ伸びる橋ゆるやかに流れる時間。

さらに視線を上げると、空にはうろこ雲。
遠くの海は淡く霞み、静かな輝きを放っていました。

季節の始まり、歴史の記憶、そして今この瞬間の風景。
走って、立ち止まり、また進む。
そんな小さな旅の中に、心をほどく時間がある。
風の向くままに。