週刊現代誌上の連載『それがどうした』掲載されたエッセイに加え
4編の書き下ろしを収録。
伊集院 静エッセイ最新刊。
いろんな大切な人との別れを人生経験しますが
時が経ってその別れが自分にとって大切なものとなってるのか?
またはその別れに残した何かが
人生の日々で顔を出すことがあるのか?
自分は読み進めながら・・
自らの別れについて考えていました。
伊集院さんの人生において
二十歳代における弟との死別
三十歳代の前妻との死別
振り返って書かれてた
「「自分だけが?」 という感情と向き合っていると、
やがて別離を経験した人にしか見えないものが見えて来る。
それは彼等が生きていた時間へのいつくしみであり、
生き抜くしかないという自分への叱咤かもしれない。」
不意な別れにはいろんな捉え方がありますが
自分の人生観の写し絵として
その悲しみへの捉え方であるんだなぁ
残されたものがそれを糧に今を生きるってことが
彼らへの生を精一杯生きた良いものとし
共に生きることが
彼らの生きたかった今へ繋がるものだと思う。
1行が胸にグッと刺さる素敵なエッセイでした。