風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『 さよならの力 大人の流儀7 』 伊集院 静

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週刊現代誌上の連載『それがどうした』掲載されたエッセイに加え
4編の書き下ろしを収録。
伊集院 静エッセイ最新刊。

いろんな大切な人との別れを人生経験しますが
時が経ってその別れが自分にとって大切なものとなってるのか?

またはその別れに残した何かが
人生の日々で顔を出すことがあるのか?

自分は読み進めながら・・
自らの別れについて考えていました。


伊集院さんの人生において
二十歳代における弟との死別
三十歳代の前妻との死別

振り返って書かれてた
「「自分だけが?」 という感情と向き合っていると、
やがて別離を経験した人にしか見えないものが見えて来る。
それは彼等が生きていた時間へのいつくしみであり、
生き抜くしかないという自分への叱咤かもしれない。」

不意な別れにはいろんな捉え方がありますが
自分の人生観の写し絵として
その悲しみへの捉え方であるんだなぁ

残されたものがそれを糧に今を生きるってことが
彼らへの生を精一杯生きた良いものとし
共に生きることが
彼らの生きたかった今へ繋がるものだと思う。

1行が胸にグッと刺さる素敵なエッセイでした。