ニーコはひかり公園に捨てられていたところを
おばあさんに拾われ暮らしていたがやがて別れの時が来て
1人になったニーコは6匹の子供を産み
その子たちも様々な生がある・・。
連作短編集。
柳 美里さんは目の明かないような子猫を拾って
育てたこともある猫好きと聞いてましたが
連作最初のお話が衝撃的に辛く悲しいので
ちょっと後を引いてしまい
次の章へためらうぐらい。
考えたらこのリアルさ重さは命と共に生きるってことなんだろうな。
短編ではそれぞれの子猫は拾われて行くのですが
ラテ、アルミ、スワン、キジ虎、サンタ、ゲンゴロウだったかな
これまた飼い主もそれぞれに重い日々を過ごしてる人達
母子家庭の少年だったり、余命わずかな妻や
両親の離婚を引きずる男性、不登校の姉がいる女の子
猫も人間も社会も問題や矛盾を共に抱え
それでも日々を凌いで生きてる姿は何か感じるものがある。
生の流転の中で繋がる命
見えない絆の存在
生きるって本来大変なんだよなぁ・。
その中にある絆に一筋の光明を見たような物語。