風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『いけない』 道尾 秀介

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殺人事件の犯人の行方と捜査はどこへ
被害者や目撃者は・・・謎か謎を呼ぶ。
ミステリー連作短編で構成は・・。
第1章「弓投げの崖を見てはいけない」

第2章「その話を聞かせてはいけない」
第3章「絵の謎に気づいてはいけない」
終章「街の平和を信じてはいけない」
いけないことの連続と伏線が交錯するパズルミステリー


ミステリーに込められた大どんでん返しへの期待と意外性
そして全てが納得出来ることがポイントだと思うんですが


ラスト数行に込められたものと次のページにはモノクロの意味ありそうな写真が
これまた怪しげな雰囲気を醸し出しつつ次の章へ進み

次に行くと登場人物と交錯して時間も遡り立体的になりつつ
章が終わらり想いを巡らせ
ラストで答え合わせの流れ


つい前のページをペラペラと捲り
検証し納得したり腑に落ちなかったり
そういう意味では別の本とは違う面白い試みですね。

短い文章で伝える巧みさもあり
軽快にミステリーを満喫しました。


人生のいけない瞬間って無意識ですが沢山あるんじゃないかな。
これは何かあるな!?物語に嵌り過ぎて日常のシーンでもそんなこと考えちゃいました。