風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

#その他文学

吉田兼好の”お金持ちになるた めの五箇条”とは・・。

今週もコロナ拡大が話題だったなぁ。 自粛も大切ですが、望まれるワクチンはまだか・・。 連休はあっと言う間で過ぎ去るものですね あぁーあって感じです。 あぁお金があったらなぁーって思ういろんなこと。 今週の言葉は吉田兼好の「徒然草」にある「お金持…

2020年 読書:今年読んだ本アワード!で振り返る。

本が好きな気持ちは今年も変わらない。今年も心に刺激と生きる力の源。さて、勝手に選んだ2020年読書アワード。さて、実践本賞。『人は、なぜ他人を許せないのか? 』 中野 信子正義中毒に陥るのを防ぐには感情を制御には前頭前野を活性化させることがカギ。…

『塔と重力』 上田 岳弘

阪神大震災で初恋の相手とともに倒壊したホテルに生き埋めとなり生還したのちも失われた彼女の記憶を抱えて生きる日々。大学の旧友との再会に歯車は動く・・。2つの短篇併録。『ニムロッド』に嵌り上田岳弘さんの別の作品が読みたくなって手に取った『塔と重…

『村上さんのところ』 村上 春樹

期間限定サイトの「村上さんのところ」で質問に答える村上春樹 そのやりとりの書籍版。 年齢も質問内容も多岐に渡り その解答が村上春樹らしく素敵。 本文中にハルキストってチャラくて好きじゃないと言われ 村上主義者の方がカッコイイと言ってましたので …

『職業としての小説家 (Switch library)』 村上春樹

小説についてをメインに書かれたエッセイ。 作品のエピソードなどもありファンにはお宝本。 目次を紹介するとこんなラインナップ 目次 第一回 小説家は寛容な人種なのか 第二回 小説家になった頃 第三回 文学賞について 第四回 オリジナリティーについて 第…

『楽園のしっぽ』  村山由佳

房総で動物たちに囲まれて暮らす日々を綴った 週間文春に2004年~2005年に掲載されたエッセイ集。 前からの持論エッセイ面白ければ作品が面白いの 逆を試してみようと村山由佳さんの作品を読んだことないので まず、エッセイから試しに読んでみました。 最初…

『夜行観覧車』 湊かなえ

高級住宅街・ひばりヶ丘に一戸建ての家を建て 夢のような生活が始まるかに思われたが・・。 ”夜行観覧車”ってタイトルうまいなぁー 闇に浮かぶささやかな光 その中は幸せそうに見えて そうでもない現実の空間。 娘の教育問題に近所付き合い 微妙な嫉妬や妬み…

『自縄自縛の私』 蛭田亜沙子

セクシーでエロティックでマニアックな短編が続きますが そんな秘め事って日常とはまた違う 個人的な嗜好が極まりつつも暮らす そんなもんですよね。 私はノーマル(たぶん自分ではそう思ってる)な嗜好ですが この短編に出てくるような 嗜好が分からないで…

『きいろいゾウ』 西加奈子

田舎に暮らす夫婦、お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う 仲良い夫婦、地元の人々や動物の声で賑やかな日々だけど 二人にはそれぞれ秘めた過去があった・・。 夫婦に限らず人が相手のことを思い 相手の心を憂い悲しむ 共に生きるとは全てを受け入れる気持…

『晴天の迷いクジラ』 窪美澄

それぞれの事情や想い視点をそれぞれの短編にし 交差させることによってリアルに浮き上がらせる物語。 この短編は ・ソラナックスルボックス (『yom yom』Vol.22) ・表現型の可塑性 (『yom yom』Vol.23) ・ソーダアイスの夏休み (書き下ろし) ・迷いク…

『大人の流儀』 伊集院静

伊集院静エッセイですが 彼の破天荒でユニーク、無頼な生き方は 多くの苦難と向かい合ったんでしょうね。 言葉の隅々に宿る 生き方への真摯な思いが溢れてました。 自分ならどう生きるのか? こんな言葉がありました。 「どんな生き方をしても人間には必ず苦…

『神様のカルテ2』 夏川草介

「神様のカルテ」の続編 相変わらずの爽やかストーリー 今回は青春漫画か!って感じですね。 作者って本物のお医者さんとか・・ さすが医療の現場や用語が専門的なはずだ。 そんな医療現場の忙しさの中にも 主人公の栗原一止の口からよく出て来る言葉なんで…

『すべて真夜中の恋人たち』 川上未映子

人と人が出会い相手を想うことって シンプルだけど奇跡のようなもの 実態がありそうで目に見えないものなんですよね その証は心に刻まれるだけなのだし この話の中であった粒子や光の話のよう・・。 そんな刹那のようなものに人は恋をして相手に恋焦がれる …

『むかつくぜ!』 室井滋

かなり前に話題になった室井滋のエッセイ集なんですけど 日常のちょっとした怒りや面白い人との出会いの数々 何とも人生の面白みを感じて面白いよなぁ~ 読んでても自分が体験した感覚に陥いって あぁーそんな事”あるある”ってことが沢山出てきます。 室井さ…

『苦役列車』 西村賢太

あぁ~この徐々に息苦しくなるような孤独な寂しさ 読んでて鮮明に思い出したのが 学生時代、日雇いの造船ドックでのバイト・・ まさにその日暮らしの港湾労働で生計を立てている 十九歳の貫太の世界を垣間見た気がしました・・ バイトのメンバーも得体の知れ…

『歌うクジラ (下)』 村上龍

『歌うクジラ (上)』のレビュー http://blogs.yahoo.co.jp/gogo_yellow_bicycle/60930060.html タナカアキラの旅の続きはついに 老人施設の住人ヨシマツに会うそこにあるもの・・ しかしそれが・・ 人の理想の社会にあるものは 幸せに直結する ばら色の世…

『月と蟹』 道尾秀介

素晴らしいく美しい文章。 日常に芽生える心の底をつくもの それが些細な悪意であっても 静かな水面に広がる波紋のように広がるんですよね。 子供の頃の純粋さが拍車を掛けて 永遠のように広がる波の振幅。 ヤドカリ様を祭る秘密基地的な場所と 友人や家族と…

『妊娠カレンダー』 小川洋子

芥川賞受賞作「妊娠カレンダー」や「ドミトリィ」 「夕暮れの給食室と雨のプール」の三編の小説。 小川洋子の繊細で冬の空気のように密度が濃く 澄んでいて心の底に届くような文章で描かれた悪意は 怖かったなぁ・・。 奥底に得体の知れない感情が巻き起こり…