窓ふきを生業とする青年とタワーマンションに住む裕福な老婆の交流
世代や立場を超えての交流の先に・・。
第161回芥川賞候補作。
時代に流されて何となく仮の暮らしと思ってた仕事のままって
現実に多くありそうですね。
私もこんな会社いつか辞めてやると思いながらも
年月は流れての現在だもんな
出世頭の同級生との格差はあらゆる所に及び
この主人公のような感覚と働かずともタワーマンションで暮らすような
圧倒的な貧富のある世界。
物語の中で閉ざされたカーテンとその外の窓をかっぱぐ主人公
その数十センチの間にあるものは遠いものですが
目を開いて見える風景はきっと同じもの。
カーテンを開き目をどこに向け、それを感じるのか?
時は流れ仮想の街や記録は失われても
上向いた気持ちや心の交流は損なわれることがない。
ちょっとした出会いや切っ掛けで人生って分からないものですね。