風の音だけが週末のConversation

一粒の砂に世界を求め 野の花に天国を見出す 掌の中に無限を捉え ひと時のうちに永遠を築く この詩のように生きたいな

『百の夜は跳ねて』 古市 憲寿

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窓ふきを生業とする青年とタワーマンションに住む裕福な老婆の交流
世代や立場を超えての交流の先に・・。
第161回芥川賞候補作。

時代に流されて何となく仮の暮らしと思ってた仕事のままって
現実に多くありそうですね。


私もこんな会社いつか辞めてやると思いながらも
年月は流れての現在だもんな


出世頭の同級生との格差はあらゆる所に及び

この主人公のような感覚と働かずともタワーマンションで暮らすような
圧倒的な貧富のある世界。

物語の中で閉ざされたカーテンとその外の窓をかっぱぐ主人公
その数十センチの間にあるものは遠いものですが
目を開いて見える風景はきっと同じもの。
カーテンを開き目をどこに向け、それを感じるのか?

時は流れ仮想の街や記録は失われても
上向いた気持ちや心の交流は損なわれることがない。

ちょっとした出会いや切っ掛けで人生って分からないものですね。